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THE TOOLS TYPE A-1

TYPE A-1 JACKETの変遷

1920年代~1930年代までの僅かな期間に製造されていたA-1ジャケットは、それまで飛行士が着用していたアビエータークロージングのデザインをベースに開発がすすめられた。なかでもアメリカで初めて野球用品を製造したとして知られるスポーツウェアメーカー「スポルディング社」は、1920年代に飛行士に向けた専門のカタログを製作している。

1920's前半 A-1 Proto Type

それには「USAS DESIGN」という、アメリカ陸軍航空部(Aviation Section)という文字が織りネームに表記されている。これは現在のUSエアフォースの事であり、1914年、陸軍に属していた航空部はこの名称を使用している。
その後一度の改称を経て、A-1ジャケットが開発される前年の1926年、アメリカ陸軍航空隊 (U.S. Army Air Corps)に名称が変更されている。
このタグが付くスポルディングのカタログには、ロングコートタイプの飛行服に合わせて、冬季にはインナー、夏季にはアウターとして、A-1ジャケットの型に似たショートジャケットが掲載されている。

1910's~1920's SPALDING Aviation Jacket(ラリー・マッコイン所有)

こちらは「スポルディング社」の「USAS DESIGN」タグが付くアビエータージャケット。夏用に製造されたものと思われる。オープンコクピットであった当時の飛行機の狭い機内で、機能性を重視して工夫がされていることが分かる。胸の高い位置にあるポケットは直ぐに飛行位置を確認することができるように設けたマップポケット。襟には前期のA-1と同じようにスナップボタンが付いている。1910年代~1920年代にかけて作られたものと推定。

A-1に初期型が存在していた!!

様々な有識者からの証言と資料提供の協力を受け、A-1の調査を進めることで、A-1ジャケットも「前期」「後期」に分けられる事が判明した。これは1920年代に陸軍航空隊が着用した前期モデルは、まだはっきりとしたスペックを定めず、テスト飛行からのパイロットの意見を取り入れて仕様の変更を進めていた時代である。その時代のA-1ジャケットには、テストサンプルに飛行服に付けられる布帛のネームが付けられている。
そして1930年代前後には、そういった変更点を経てA-1ジャケットはミルスペックの付くものとなり、ワールドフォトプレス社の「飛行服発達史」に掲載された後期型となった。
具体的な変更点は下記のとおりである。

初期型と後期型のディティール比較

★ 首リブのスナップボタンが、ループ式のかがりボタンに変更(スナップボタンの外れと、取り回しの悪さから)
★ ポケット位置が中心に寄せられる(座った状態でのポケットの取り出しを考慮したもの)
★ 脇下に通気孔を設ける(狭いコックピットの中での脇の蒸れを軽減させるため)
★ ペン挿しを設けている(マップ上に飛行位置などのマーキングするためのペンを所定の位置に置くため)
★ 初期型にはガーゼ状になっている布タグが残っており、後期型にはミルスペックの付く織りネームが付属している。

1927~ 初期型 A-1 JACKET(WAREHOUSE COMPANY所有)

1930~ 後期型 A-1 JACKET「飛行服発達史」(ワールドフォトプレス)より

THE TOOLS A-1 JACKET(2013年7月復刻)

この度世界初といえる前期型のA-1が完全に再現されるかたちで発売となった。まだ飛行服に対するスペシフィケーション(仕様書)が定まっていない1920年代。 アメリカ陸軍航空隊が国家予算をかけて合衆国を代表する衣料品メーカー、スポーツウェアメーカーに サンプルを依頼していた時代のA-1ジャケットである。 このためカジュアルウェア(スポーツウェア)の 雰囲気を色濃く残しているのが、後続のフライトジャケットとは大きく違う魅力である。A-2やMA-1とはまた違う、フライトジャケットのルーツがここに再現された。